開発技術内容
当社は、従前から防汚技術として、チタニア等の無機材による薄膜に「表面電荷を形成する事で静電反撥による機能」を開発し、建築・土木工作物に適用した防汚技術の提供や、太陽電池(光・熱)表面基板への防汚と同時に光の透過または反射の効率を向上させて「発電量の向上と同時に汚れや基板の劣化を低減する」ことで、性能維持技術を提供してきた。
これらの技術をベースにして開発した「タッチパネルFPDフェイス透明基板用防汚・抗菌・AR高透過ハードコート膜」機能用チタニア―シリカ材は、
- 表面に両性電荷膜を形成することでタッチパネルでの操作上必須である人の指紋の付着やFPD用フェイスガラスの室内外へ油分をはじめとした汚染の付着防止と付着した場合でもティッシュ等で軽く払拭することで除去できると同時に、
- 外部光の反射率の低減、及び、装置内からの発光透過効率を両面造膜(外面・ITO膜面)で8%~9%向上することが可能となり、その分だけ電気の消費量を低減することが可能となる。
- これらの膜は、ノーバインダーによる水溶液で造膜することにより耐久性が飛躍的向上し、脱水縮合による固着原理により低温から高温まで、基板製造条件に合わせて、加熱固定温度を選択することが出来る。
- 将来の高分子樹脂基板の表面では酸化劣化を大幅に低減できる機能を有している。
開発した技術のポイント
- 膜への基本付与特性
A:親水性、B:親油性、C:静電反撥性(両性電荷)、D:その他(AR、抗菌、ハードコート)
- 特性付与による機能性
指紋難付着性、指紋付着難視性、指紋付着消去性、AR特性、抗菌、ハードコート膜、滑り性付与
防汚性能
1. 油性マジック除去性
2. 指紋難付着性
上4枚造膜品、下1枚無造膜品 指紋指圧左から500g、1000g、2000g
親水性
親油性
両性電荷表面防汚機序(静電反撥)
ITO面造膜光透過率データ例
基板:青フロートガラス 厚さ:1.1 塗布方法:SS工法 200℃15分