技術の背景
- 太陽光発電パネルは、場所をとるところから砂漠地帯など、広大な自然の中に設置する場合が多いが、砂漠地帯では、砂が風に飛ばされパネルに付着し光を遮るため、発電量が落ちるという懸念があった。
- また海浜地域で見られるガラス焼けは、建装用ガラス、海浜地区設置PVガラス、等の美観を損ない、ガラス劣化とPVガラスの光取り込み低下が懸念されている。
開発技術の内容
- 砂には多様な成分が含まれるため、太陽光発電パネルを設置する場所の砂に合せて最適に調整した電荷膜を形成する溶液を塗布することにより、砂の付着を低減する。
- ガラス焼けは、ソーダライムガラスのNaイオンと環境負電荷化合物との「炭酸ソーダ複合物」が、ガラス表面に結晶物となる現象である。ガラス表面より溶出される正電荷イオンのアルカリ金属を正電荷膜でブロックし、その表面側を「静電反撥」特性で外部環境中の汚れの吸着を防止する
今回、開発した「砂塵吸着防止+ガラス焼け防止(基材劣化防止)+防汚技術」には、太陽光の取り込み効果(AR効果)約3%~3.5%向上することが出来ます。これにより、太陽光発電や太陽熱発電の性能向上に寄与致します。
砂塵吸着防止+酸性雨焼け(ガラス焼け)防止技術表面膜性能評価
砂塵滴下状態
基板1:垂直立ての後 | 基板2:垂直立ての後 |
|
|
砂塵吸着防止+酸性雨焼け(ガラス焼け)防止膜基板の表面膜性能
ガラス焼け防止・防汚膜光透過率